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「ジン・ゲーム」千穐楽感想 [公演感想]

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【感想】(ネタバレあります)
加藤健一事務所公演「ジン・ゲーム」千穐楽を観てきました。
ウェラー(加藤健一)とフォンシア(竹下稽古)がだんだんと変わっていくのが面白いです。フォンシアは初日よりもウェラーとの勝負を楽しんでいるようでした。フォンシアが勝って「ジーン」って大声で言う時は拍手が起きていました。
思っていた以上に笑えるお芝居ですが、フォンシアがもう何年も息子と音信不通状態が続いているのは辛いだろうな・・・って思いました。息子との関係で泣いているフォンシアにウェラーが「仕方ないよ、やるべきことはすべてやったんだから」って言う台詞が思いやりがあってとても好きです。ウェラーにしか言えないと思っています。

最後の対戦で、ウェラーは自分もジンができていたのにフォンシアに先を越されてしまうなんて、ものすごいショックだろうなと思いました。肩を落として部屋に戻っていくウェラーを見て、フォンシアは「ダメだわ、私って」ってつぶやきます。自分の嫌なところが出てしまったと思ってるんだろうな・・・ でもラストに微笑むんですよ。自分の嫌なところもフォンシアは受け入れることができたのかな~って思いました。

これからまた二人はジンゲームをすると思います。最初のフォンシアの勝ちは偶然だったと思うけれど、実はフォンシアはトランプゲームの才能があると思っています。ウェラーはいつも先行をフォンシアに譲っていたけれど、最後の対戦のように最初に自分に札を配って、対等に勝負すればそろそろ勝てる気がします。

カーテンコールでは、加藤さんの心からの笑顔を見ることができて本当に良かったです。劇場全体が大きな拍手に包まれて、とても素敵な空間でした。
加藤さん、竹下さん、スタッフの皆様、ありがとうございます。
再演があることを期待しています。

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