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「夏の盛りの蝉のように」本多劇場千穐楽感想 [公演感想]

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【感想】(ネタバレあります)
加藤健一事務所公演「夏の盛りの蝉のように」本多劇場千穐楽を観てきました。すごく良かったです。お芝居の世界に入りこんでいました。
初日に観た時から北斎(加藤健一)が国芳(岩崎正寛)に”絵は絵なんだ!”って言う言葉が心に残っています。崋山(加藤義宗)が”北斎がそんな言葉を・・・”って言っているのを聞くと、あの言葉は本心じゃないのかな?と思ったりもしましたが、北斎は本心で言っていると私は思っています。
絵に対する考え方は人それぞれだけど、国芳が崋山に影響を受けていたりするのが面白い。

二幕の後半、亡者たち【北斎、崋山、おきょう(日和佐美香)、北馬(新井康弘)】がおえい(加藤忍)の家に取り憑いていて、そこへ国芳がお酒を持って訪ねてきます。そのシーンがとても好き。亡者たちと生きている二人の会話が面白いです。国芳が”肴は亡者に限る”っていう台詞がいい!
国芳が帰りがけに、病んでるおえいに”体早く直すこったね”という言葉があったかい。おえいが”今日芳さんに会えて本当に良かった”っていうのが切ないです。おえいは国芳のことが好きだったんだなぁ~っていうのがしみじみ伝わってきます。
ラストにおえいが”お父っちゃん”て言うと、北斎が”うん”って返すところ、とても良かった。おえいの気持ちを北斎はすべてわかってるって感じました。おえいは死を覚悟して旅に出ていくけれど、やっと北斎たち仲間のところに行けるんだなぁ~って思います。

このお芝居、北斎の絵のように奥が深いから観る人によって色々な感想があると思います。私も観る度に発見があってとても面白いです。
本多劇場の千穐楽の公演を観ることができて本当に良かったです。素晴らしい劇場空間でした。

12月24日と25日は京都公演です。迷っておられる方はぜひ京都で「夏の盛りの蝉のように」を観てください。府民ホール・アルティは音がきれいに聞こえて、どこからでも舞台が観やすい劇場です。
詳しくはこちら。チケットは残りわずかです。

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