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「サンシャイン・ボーイズ」公演初日感想 [公演感想]

サンシャイン・ボーイズ2.jpg

加藤健一事務所vol.107
「サンシャイン・ボーイズ」
作:ニール・サイモン
訳:小田島恒志 小田島則子
演出:堤 泰之
CAST
加藤健一 佐藤B作 佐川和正(文学座) 田中利花 照屋実 加藤義宗 韓 佑華
声の出演:清水明彦(文学座) 加藤忍
STAFF
美術:乘峯雅寛 照明:古宮俊昭 音響:秦 大介 衣裳:竹原典子 ヘアメイク:川村和枝 舞台監督:笹原久義

【あらすじ】
ニューヨークの古びたホテルの一室で、悲惨な生活をおくるひとりの男、ウィリー・クラーク(加藤健一)。元はヴォードヴィルの大スターコンビであったウィリーは、ひとりとなった今でも役者としての自分は終わっていないと必死にもがくものの、その気持ちとは裏腹になにもかもが上手くいかず仕事にありつけない。ある日、テレビ局の副社長が頭をさげてお願いするほどの大仕事を、ウィリーの甥でありマネージャーのベン・シルバーマン(佐川和正)が持ってくる。ウィリーは当然引き受けると思いきや、出演の条件は元相棒アル・ルイス(佐藤B作)との“サンシャイン・ボーイズ”による往年の名作コントだと聞いて出演拒否の一点張り!喜劇の黄金時代が生んだ史上最高のコンビとまで言われたルイス&クラーク、11年ぶりの名コンビ復活となるのか!?ラストショーの最後に待ち受けるふたりの運命は…?
加藤健一事務所HPより)

【感想】
加藤健一事務所公演「サンシャイン・ボーイズ」を本多劇場で観てきました。劇場に入ると、ブロードウェイのホテルの一室のセットが舞台に組まれていました。ホテルの壁には至るとろこにウィリー(加藤健一)とアル(佐藤B作)のコンビの写真。ウキウキするセットでした。流れている音楽もアメリカっぽっくって心地良かったです。そしていよいよ始まりました!
以下、ネタバレあります。

一人暮らしのウィリーのところに甥でマネージャーでもあるベン(佐川和正)が訪ねてきます。二人のやりとりが面白いです。ウィリーは頑固で負けず嫌い、こういう人いるよな~って思いながら笑ってました。ベンはアルとの一夜限りのコンビ復活の話を持ってくるのですが、二人の会話からウィリーとアルとのこれまでの関係がだんだんわかってきます。そしてようやくアルが登場して、コントの稽古することになるんですが、怒ってばかりいる二人の会話になぜか笑えました。
二幕めのコントの場面もとても面白かったです。アメリカのジョークなのに笑えるってすごい。訳も上手いし、さすが加藤さんとB作さんだなぁ~って思います。
このお芝居は、ニール・サイモンが”悲劇”も書けることを証明した作品だと聞いていたので、笑いながらも”どういう結末なんだろう?”ってヒヤヒヤしながら観てたのですが、私の予想を裏切ってくれたラストでほっとしました。
年を重ねることによって今までどおりにはできなくなったり、周囲の状況が変化したりと悲哀を感じる部分もあって、途中で涙が出るシーンがありましたが、観終わってみると、なんとも言えないあったかさを感じるお芝居でした。
加藤健一さん、佐藤B作さんをはじめ出演者の皆さん全員が役にピッタリハマっていて、素晴らしかったです。声だけの出演の清水さんと忍さんもさすがだぁ~って思いました。
”サンシャイン・ボーイズ”を観て、加藤さんがこのお芝居を事務所創立40周年、役者人生50周年の記念公演に選んだのがわかるような気がしました。コロナで2年延期になったけれど、無事に初日の幕が開いて、観ることができて本当に良かったです。加藤さんのカーテンコールの笑顔は最高でした!
観た後に元気になれるお芝居、これが加藤健一事務所のお芝居だ!と思っています。まだまだ書きたいことがありますが、今回はこのあたりで。

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