SSブログ

「パパ、I LOVE YOU!」千秋楽感想 [公演感想]

papa4.JPG

【感想】(ネタバレあります)
加藤健一事務所公演「パパ、I LOVE YOU!」本多劇場千秋楽の感想です。
すごく楽しかった。大きな声で笑って、ラストにあったかい気持ちになれました。
このブログを書いてるのは、千秋楽から1週間位経っているけれど、自分が観る前より元気になっていることを実感しています。

客席は補助席も出て超満員。開演前からすごい熱気でした。
幕開きのシーンが好きです。大きな窓から雪が降ってるのが見えて、部屋にはクリスマスの飾り付け、右上には大きな時計があって、おとぎ話が始まるような感じ。その部屋で机に座って原稿をチェックしているのがモーティマー先生(加藤健一)。大事な講演が迫っているのに、邪魔する人が次から次へと現れ、極めつけは自分の子供がいると告白するジェーン(加藤忍)が18年ぶりに訪ねてきたこと。ジェーンはとても魅力的なのに、モーティマー先生は最初誰だか思い出せない。でもヒューバート(清水明彦)がジェーンと再会した時はすぐに思い出す。なんかここからラストへの流れが始まっているように思います。

ジェーンの息子のレズリー(久留飛雄己)は、パパがこの病院の医師だということ知って、探しにやってくるんだけど、登場シーンはめちゃ怖い。モーティマー先生が自分は医師じゃないってつい嘘を言う気持ちがわかる。でもそのとっさの嘘が可笑しくて、何回観ても笑えます。客席が大きな声で笑っているので、舞台の声も大きくなって、舞台からすごいパワーを感じました。

初日の時も思ったんですが、「パパ、I LOVE YOU!」の翻訳の台詞が面白い。初演、再演と同じ翻訳なのにこんなに言葉遊びが随所にあるのを今回の公演で気付きました。私はビル(石坂史朗)の「もしもし亀よ」が好きだなぁ・・・

ビルは出てくるたびに面白いんだけど、ああいう人っているな・・・って思ったり、警官(辻 新八)も婦長(頼経明子)も自分の職務に忠実なのに、どんどん巻き込まれていってしまって、その必死さに大笑いしました。登場する人がみんな必死なんですよね。どうしよう、どうしようって気持ちから出る嘘がほんと可笑しい。最初はモーティマー先生だけだったのが、どんどんヒューバートも嘘を重ねないといけない状態になっていって、牧師の扮装までさせられたヒューバートがモーティマー先生に「このことは一生忘れないからな」って冷静に言うのも面白かったです。

ラスト近くでモーティマー先生は、「レズリーは自分の息子だ」とローズマリー(日下由美)のいる前で白状したのにレズリーは全く信じようとしない。その時のモーティマー先生、ジェーンの顔が印象的に残ってます。するとヒューバートの爆弾発言が! この時のヒューバートの決意はすごい。一世一代の決意って感じます。
その発言にみんなびっくりしたけど、ジェーンとヒューバートはお似合いだなぁ~って思います。それとレズリーとヒューバートのお母さん(かんのひとみ)の嬉しそうな顔がいい! 新しい家族が生まれて幸せそうでした。

キョトンとしているモーティマー先生だけど、ローズマリーにはすべて見抜かれていたよう。ただ彼女はそれを受け入れてくれたので、モーティマー先生のほっとした様子が伝わってきて、良かったな~って思いました。ただそこで幕切れにならないのがレイ・クーニー。最後の最後まで笑えました。

初演、再演も大笑いしましたが、私はこの再々演の「パパ、I LOVE YOU!」が一番好きです。自然に気持ちがストーリーに沿って流れて、ラストに向けてジーンときました。どの役もピタッとはまっていると思います。

台風の影響で大変だったにもかかわらず、こんなに面白くて素敵なお芝居を上演してくれたキャスト、スタッフの皆様に心から拍手を送ります。本当に楽しかったです。ありがとうございます。

****************
↓ランキングに参加中。応援クリックよろしくお願いします。
にほんブログ村 演劇・ダンスブログ 演劇(観劇)へ
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:演劇

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。