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「法王庁の避妊法」公演の感想 [俳優教室]

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加藤健一事務所俳優教室21期生卒業公演
「法王庁の避妊法」作:飯島早苗・鈴木裕美 演出:加藤健一
をシアター風姿花伝で観てきました。

2月5日のキャスト: 荻野久作: 鈴木和徳、古井半三郎: 杉森佑樹、
高見詠一: 磯谷雪裕、野村佐吉: 柳瀬昌計、荻野とめ: 西原沙矢香、
野村ハナ: 末松千裕、津島より子: 梅田泉、酒井キヨ: 佐藤千亜紀

劇場に入ったら、舞台が近くてビックリ。
椅子の座席が80くらいのこじんまりとした空間でした。
そして、チャンチャンチャチャチャチャチャ♪♪♪
という音楽が流れてくる。
この音楽、数年前に加藤さんが演出した「法王庁」のときも流れてました。
これから面白いことが始まるぞ・・・って感じがする音楽。
あったかい音色で、このお芝居にピッタリ。

以下、ネタバレあります。

セットは、大正風のちょっと古風な病院の診察室と待合室。シンプルなん
だけど、待合室の扉を開けると、奥に廊下があったりしてこだわりが感じ
られました。

わたしは、「法王庁の避妊法」を観るのは3度目なんですが、同じ戯曲でも、
役者さんが変わると、その役に変化があって、面白かったです。
卒業生は、さすが加藤さんの元で3年間修業をしてきただけあるなぁって
思うお芝居をされてました。

今回の「法王庁」を観て強く感じたのは、「母」という存在。
登場する人たちが、それぞれ自分のお母さんのことを話したりするんだけど、
それを聞いてると、涙が自然に出てくる。
母のやさしさ、強さ、そしてそれを女性は受け継いでいくんだぁ・・・って感じ
ました。

それと、荻野先生が自分の研究を完成するまでの過程にも感動しました。
何度も挫折しそうになるんですよね。これまで信じていたものが信じられ
なくなったりして・・・ その気持ち、わかるなぁ・・・って思いながら見てま
した(苦笑)
このお芝居、そういう辛い時、まわりの人たちのサポートが丁寧に描かれ
ているんですよね。人は関わりあいながら生きていて、成功は自分だけで
成し遂げられたものじゃないっていうのも感じました。
最後のシーン、論文を胸に抱く、とめさんの姿を観て心から喜んでるのが
伝わってきました。

観終わったときは、清々しい気持ち。そして観てるときはわたしもその世
界にいれたんだなぁ・・・って思いました。

とってもいいお芝居でした。
このお芝居を創ってくれた人たちに、心から拍手です。

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コメント 2

クリン

こんにちは。

卒業公演とは言っても
加藤さんにしっかり指導を受けた生徒さん達の舞台は
熱い思いがたくさん込められていたのでしょうね。

『母』の存在を意識できる作品なんですね。
by クリン (2009-02-08 14:08) 

Akari

>クリンさん

加藤さんの元で役者修行を本気で3年間やってきた人たちの
“今”がここにあるって感じの舞台でした。

“真っすぐな演技だけを見ていただければ幸いです”って加藤さん
が公演のリーフレットに書かれてたんですが、ほんと真っすぐ
な演技で、素直にわたしも反応してました。

最初に観たときは、“子供が生まれてくることの喜び”っていう
のを強く感じたんです。色々なことを感じられるとってもいい作
品だなぁ・・・ってあらためて思ってます。
by Akari (2009-02-08 17:39) 

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