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「喝采」公演感想 [公演感想]

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加藤健一事務所vol.104
「喝采」
作:クリフォード・オデッツ
訳:小田島恒志 小田島則子
演出:松本祐子
CAST:加藤健一 竹下景子 ・ 奥村洋治(ワンツーワークス) 林次樹(Pカンパニー) 山本芳樹(StudioLife) 寺田みなみ ・ 小須田康人
STAFF:美術 乘峯雅寛 照明 古宮俊昭 音響 秦 大介 衣裳 竹原典子 ヘアメイク 馮 啓孝 舞台監督 笹原久義 制作 加藤健一事務所
【あらすじ】
プロデューサーのクック(奥村洋治)と演出家のバーニー(小須田康人)、作家のアンガー(山本芳樹)、舞台監督のラリー(林次樹)は、陰鬱な表情で黙り込んでいた。初日を間近に控えた舞台の主演俳優が、突然いなくなってしまったのだ。
その代役として、かつての名優フランク(加藤健一)に白羽の矢が立つ。彼は酒びたりで落ちぶれていたが、バーニーの熱烈な説得に負けて役を引き受け、長いブランクと酒の誘惑に苦悩しながらも、新人女優のナンシー(寺田みなみ)らと共に稽古に励む。妻ジョージー(竹下景子)も、献身的に夫を支える。
地方公演の幕が開け、初日の劇評でナーバスになったフランクは、ジョージーともぶつかり自暴自棄になってしまう。そして白日の下に晒される、夫婦の過去と真実の姿。急接近するバーニーとジョージー。ブロードウェイの初日は容赦なく迫る―――。(加藤健一事務所HPより)
【上演時間】2時間50分(15分の休憩を含む)

【感想】(ネタバレあります)
加藤健一事務所公演「喝采」を本多劇場で観てきました。
初演の時は戯曲を読んでから観たので、フランク(加藤健一)がバーニー(小須田康人)に嘘をついていることを知っていて、“どうしてバーニーはジョージー(竹下景子)のことをあんな風に思ってしまうんだろう?”って気持ちが強かったけれど、今回の再演では、フランクが涙を流しながらバーニーにジョージーのことを話すので、その話は本当だ・・・って信じてしまうのがよくわかりました。私もフランクの言葉を信じてしまいそうになり、ジョージーってホントはどういう人なんだろう? 陰でフランクの気持ちをコントロールしてるんじゃないか? とか疑いの気持ちが湧いてきました。その疑惑が1幕終わりくらいまで続いて、2幕になると真相がわかってくるんだけど、心理ゲームのようで面白かったです。
フランクの嘘が上手い、というより、話してる時は本当にそう思ってるんじゃないかな。バーニーがジョージーを非難するのは、自分の言ったことを信じているからだ・・・ってわかった時のフランクの動揺がすごい。なんとか取り繕いたいけれど、上手くいかなくて・・・ フランクがジョージーを愛してることが伝わってきました。
ジョージーに対して、フランクが突然「僕がいなくちゃ君はだめ」とか言い出すけれど、それはフランクの願望なのかな・・・って思いました。突然「パパに言ってごらん」とか言ったりもするだすけれど、あれはジョージーのお父さん愛が強いから、自分がパパになってあげようとしてるのかな・・・
初演の時はあれ?ここよくわからないなぁ?って思ったり、しっくりこなかった箇所があったんですが、再演ではそれが腑におちたような気がします。
自分のことを自分で決められなくて、他人にはいい恰好ばかりして、見ていてイライラするところもあるんだけど、フランクって魅力的なんですよね。かわいい部分もあるし、かっこいい! ジョージーは離れられないだろうなぁ・・・って思いました。

初演のジョージーはとても良い奥さんってイメージが強かったけれど、今回は自分の幸せを必死でつかもうとする女性だなって感じました。バーニーに誤解されて嫌われる時はとても可哀そう。でもジョージーは強い。どんな時でも「自分はどうしたらいいか?」って冷静に考えることができる。こういう芯の強い女性は好きです。それとあの一人で踊るシーンいいなぁ~

バーニーはフランクの言葉を信じて、ジョージーを疑い厳しい言葉を投げつけるけれど、それもこれもいい芝居を創りたいから、というのを強く感じました。それと自分の奥さんとジョージーをだぶらせてるから、思い込みが強くなってるんでしょうね。それにしても根気強い人。フランクの役者としての才能を信じる強い気持ち、すごいなぁ~ 落ち込んでいるナンシー(寺田みなみ)に舞台に出る前におまじないをかけるところも良かったです。"運をつかむ”って感じで、ジョージーの言葉どおりバーニーは魔法をかけられる人だと思いました。

初演では、フランクは一度成功してもまた何かにぶつかったら折れてしまいそうな不安定さを感じたけれど、今回は「芝居」があるから大丈夫かな・・・って思えました。フランクの「芝居」にかける情熱、自分の役を他の人間にとられたくないという気持ちがあふれ出るところ、良かったです。ラストシーンのジョージーやバーニーに感謝するところ涙がでました。

「喝采」を観ていて、プロデューサーのクック(奥村洋二)、舞台監督のラリー(林次樹)、作家のポール(山本芳樹)、女優のナンシー、一人一人の演劇に対する愛を感じました。そして今回はフランクがに舞台に立っている時の様子は見えないけれど、役者の声がよく聞こえてきて、観客が素晴らしい演技に感動しているのが伝わってきました。まるで実際の舞台とリンクしているようでした。
完成度の高い、素晴らしいお芝居を観せてくれたキャスト、スタッフの皆様に心から拍手を送ります。

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ツアー無事に終了 [思ったこと]

1月23日から始まった下関・九州ツアーが3月8日に無事に千秋楽を迎えられました!
加藤さんの日記にメンバーに病気もなく、事故もなかったと書いてあって、本当に良かったと思っています。
そして、いよいよ3月13日(水)から本多劇場で、「喝采」の舞台が始まります。
やっと観れる。すごく楽しみです。

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「喝采」本多劇場初日まで1週間! [思ったこと]

加藤さんは昨日の2回公演も無事に終わられたようで良かったです。
九州ツアーが終わるのが寂しそう。すごく楽しいツアーだったというのが日記から伝わってきます。 
そしていよいよ加藤健一事務所公演「喝采」の本多劇場初日まで1週間になりました!
初演からどう変わっているのか楽しみ。早く観たいです。

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「喝采」キャストコメント [公演情報]

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加藤健一事務所HP「喝采」のキャストコメントがUPされています。
こちら
九州ツアーは今日から北九州市で公演です。加藤さんの日記が毎回楽しみ。
そして、いよいよ13日から本多劇場で「喝采」の公演が上演されます。
早く観たいな~

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